【羽衣伝説】(ハゴロモデンセツ)
.....漁師・伯梁(ハクリョウ)は海沿いの松の木に掛かる美しい衣を見つける。伯梁が衣を持ち去ろうとすると、呼び止められた。
天女「それは我が羽衣なり 返し給え それが無くては天に帰れぬ 我は天女なり」
伯梁は衣がこの世の物でないと知ると、その宝を手放すのが惜しくなった。しかし、困った様子の天女を前に、伯梁は云った。
伯梁「天上界の舞を見せて頂ければ衣を返そう」
天女「舞を舞うにはその羽衣が必要だ」
伯梁は疑った。羽衣を返せば、天女は舞を見せずにそのまま去ってしまうのではないか。疑う伯梁に天女は云った。
天女「嘘偽りは人間のみが為す業なり 天人に嘘偽りは無い」
伯梁は自身の疑いを恥じ入ると、羽衣を天女に返した。
天女は羽衣を纏うと、天上界の舞を舞って見せた。舞が終わると、見蕩れる伯梁を尻目に天女は飛び立ち、霊峰富士の彼方へ消えていった。


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